幸せについて本気出して考えてみた
~ニシカタたちの結婚式 ~
2017年12月23日、神戸はポートアイランドに位置する『ラヴィマーナ神戸』で結婚式を挙げました。
プロポーズも親への挨拶もないままに「結婚式をしよう!」と決めたのが同年1月。
1年をかけての大プロジェクトがスタートしました。
Contents
- 1 結婚式場選びはブライダルフェアで
- 2 披露宴のコンセプトを決める
- 3 結婚式場との打ち合わせはドレス試着から
- 4 結婚式の本番当日の朝
- 5 準備が出来たら写真撮影で親族と対面
- 6 ゲスト目線のスタンバイ
- 7 新郎新婦入場はムービーと連動
- 8 念願のプロポーズ
- 9 家族も主役!ノリノリで家族紹介
- 10 乾杯の音頭をとるゲストの登場も流れを大事に
- 11 お気に入りの衣装でテーブルラウンド
- 12 ふたりにも新鮮な余興タイム
- 13 お色直しのための中座
- 14 ひとりになった新郎は?
- 15 お色直しの様子を新郎が中継!?
- 16 司会のスピーチ、そして…フラッシュモブ!
- 17 両親へ花束贈呈
- 18 新郎新婦退場、そしてフィナーレ
- 19 結婚式当日の振り返りムービー
- 20 自分たちの結婚式を振り返ってみた感想
結婚式場選びはブライダルフェアで
プロポーズはなかったものの「いつ結婚する?」という話は日常的にラフにできるようになっていたので、具体的に結婚へのイメージを作ろうと、ブライダルフェアに参加しました。
1回参加すると旦那氏に「結婚式をしたい!」という願望が芽生え、3回目に訪れたラヴィマーナ神戸の『瑠璃』という披露宴会場にふたりして一目惚れ。

ラヴィマーナ神戸の披露宴会場『瑠璃』
結婚式をするには結婚しないと!と、色々なあれこれをすっ飛ばして結婚を決めたのでした。
披露宴のコンセプトを決める
ふたりらしさを込めるコンセプト
『PRESENT』
~ これからの「ありがとう」を形に ~
結婚式場との打ち合わせが始まるのは半年~4ヶ月前ですが、それよりも先にふたりで結婚式に向けてのミーティングを開始!
お互いにイベントを作ってきた経験があり、記録をとりデータをスプレッドシートにまとめる徹底ぶり。
まずはふたりの人生を振り返り、ターニングポイントや大事にしている考えを探り、ふたり共通の大切な要素を探しました。
そして生まれたコンセプトが、
『PRESENT ~ これからの「ありがとう」を形に ~』
それっぽくサブタイトルまでこだわっています。
一番伝えたいのは、感謝。それを、ワクワクするエンターテイメントで、サプライズ要素を含めて。これからも、プレゼントをし合いたい人たちへ届けたいという思いです。
以降結婚式に関わることを決める上で軸となるのがこのコンセプトになります。
結婚式場との打ち合わせはドレス試着から
本番の半年前からドレス選びが始まり、会場の装飾(装花、テーブルクロス・ランナー)、小物(アクセサリーブーケ、ブートニア)などの『選ぶ』作業がてんこ盛りです。

ウェディングドレスと久々の対面です
ドレス選びは自分たちの色を出すことと、費用を抑えることを優先したかったので、ペーパーアイテムやムービーは自分たちで制作し、また全体の進行や演出もコンセプトに沿って決めました。
深夜までふたりで相談することもあり、まるで仕事のようでした。
披露宴の演出!映像(ムービー)・余興も打ち合わせで決めよう。
結婚式の本番当日の朝
あっ、という間に迎えた
ドキドキワクワクの結婚式当日。
プランナーさんの配慮でタイムロスを抑えたスケジュールを組んだ結果、のんびり9時来館。さっそくヘアメイクと衣装の準備が始まります。
会場『瑠璃』のブライズルームに通され、ドリンクをいただきながら、ヘアメイクリハーサルのときに気づいた修正点をしっかり伝えてお願いしました。
メイクもヘアスタイルも、当日の希望で柔軟に対応してくださいます。

披露宴会場『瑠璃』のブライズルーム
新郎はすぐに準備が終わって暇になるので、スピーカーを持参して披露宴中の曲をかけながらイメージトレーニング。新婦は約1時間半で準備が整いました。
準備が出来たら写真撮影で親族と対面
結婚式の準備が終わると、まずは両家の親族と記念撮影です。
楽しみにしてくれていた祖母たちがうるうるしているのを見て思わずもらい泣き…したらメイクが落ちる!となんとか抑えました。
家族に囲まれると「いよいよだなぁ」と感情が高ぶります。
加えてふたりの堅物写真も撮影し、すぐに入場スタンバイです。

披露宴前の写真撮影
ちなみに、一番いいところを一番見てほしいゲストが一番いい目線で見えるようにと、記念撮影以外は会場にカメラマンやビデオを設置しませんでした。
ゲスト目線のスタンバイ
自分たちが楽しめるかどうか、を考えた結果、式はせず披露宴からの開催にしました。
ふたりで考えたコンセプトを表す文章とドレスコード『一番お気に入りの服』を招待状にてお知らせ。

手作りの招待状
受付で席次表と、お花を一輪ずつ受け取ります。
席次表にはふたりが幼い頃の写真とともに、表現にこだわったプロフィール・インタビューを記載。

手作りの席次表
そして、ゲストの席の欄には通常の『新婦友人』などの肩書きは書かず、代わりにひとりひとりにキャッチコピーを記載しました。
何テーブルかは知らない人が同じテーブルにいるので、何か話すきっかけになれば…と考えました。
受け取ったお花は、自分のテーブルの中央の花瓶に挿すようにお願いしました。
ふたりが主役ではあるものの、大切なゲストみんなと結婚式を作りたい。ふたりを介して繋がった人たちが集まるにつれて変化し華やかさを増す会場を、時間の流れとともに感じてほしい。そんな思いで考えた演出です♪
また、座席に引き出物はなく、ゲストの負担を考えて後日郵送で届けるようにしました。
そして席札も手作り。ゲストとの思い出の写真に名前を書き、一言メッセージを添えました。

手作りの席札
新郎新婦入場はムービーと連動
ムービーと大好きな音楽とともにカウントダウンをし会場をあたため、渾身のオープニングムービーがスタート!
バージンロードが意味する『花嫁の誕生から 今日までの道のり』を表現しました。
〈オープニングムービー〉
旦那氏の登場で泣いてくれたゲストがたくさんいて、私が登場しても拍手が起きない神聖な空気が漂いました。
式はなく披露宴のみでも、父とバージンロードを歩きたいという希望を盛り込んだ演出です。

披露宴入場
念願のプロポーズ
席次表のインタビューにおいて『相手に求めることは?』に対する私の回答が『いつかプロポーズしてほしい』。
本心じゃなかったわけではないですが、これは演出としてのプロポーズへの伏線でした。

プロポーズ
ゲストの前で、旦那氏が膝まずき曲に合わせて口パク、指輪をパカッ!
歌詞がそのままプロポーズの言葉になり、そのまま曲に載せて次のプログラムへと移るという流れを作りました。
サプライズではないので事前にスタジオを借りて練習しましたが、演出でも照れるものは照れます。
家族も主役!ノリノリで家族紹介
『結婚とは、ふたりだけの問題じゃなくなるということ』という言葉をいただいたことがあります。
本当にその通りで、結婚とは家族と家族が一緒になる儀式。ふたりだけでなく家族も、主体的に楽しめるように、家族のこともゲストへお披露目できるようにと考えたのがこのプログラム。
紹介文を添えて家族をひとりひとり、バンドのメンバー紹介のように呼んで高砂前へ来てもらいました。紹介文を作るために、家族ひとりひとりに事前に3項目ほどのインタビューに回答してもらいました。
乾杯の音頭をとるゲストの登場も流れを大事に
集合した家族に「写真とりまーす!」と飛び出してきたカメラマン!?
そのカメラマンが大事な友人のひとりであることを新婦がマイクで紹介し、そのまま乾杯のスピーチに入ってもらいました。

乾杯
事前に流れを確認しミーティングをしておいたので、バッチリ成功です!
家族が高砂を挟んで整列し、両家が一列になった状態で高々とグラスをかかげます。一番に家族とグラスを合わせることができ、この演出にして正解だったと思いました。
お気に入りの衣装でテーブルラウンド
プログラムの合間に、ゲストがちらちらタイミングを見計らって高砂にダッシュして写真を撮る… というヤキモキする時間をなくしたかったので、自らウェディングドレスでテーブルを廻ることにしたんですが…
廻り始める前にすでに目の前にゲストゲストゲスト!ちがう!でも嬉しい!!
結局しばらく高砂付近から動けず、たくさん写真を撮り撮られました。予定通りではなかったけれど楽しかったのでこれはこれでよかったです。
そして仕切り直してテーブルラウンド。手作りのフォトプロップスと、オープニングムービーで使った小道具をお供に各テーブルを廻りました。

ラウンド中
高砂まで来られていなかった親族やほかゲストもいたので、お気に入りのウェディングドレスでテーブルラウンドをしてよかったと思います。
ふたりにも新鮮な余興タイム
旦那氏のサークル時代の友人に「なれそめを演じてほしい」とお願いしました。
なれそめを事細かに心情も交えてスプレッドシートにまとめて共有し、希望を伝えるためのミーティングを行いました。
当日、てっきり寸劇か何かをするものと思っていたら、まさかの漫才!アドリブも利いていて新郎新婦そろって大爆笑。

余興は漫才
いい人選をしたなぁと大満足です。
お色直しのための中座
プランナーさんから司会の友人になぜかサンタクロースの服が手渡され、持ち主を探そうということになり… なんといいところにトナカイ、の被り物をまとった友人が!
トナカイさんはサンタクロースの服の匂いをクンクン、会場のゲストをクンクン、即興ネタをはさみながら持ち主を探します。
そして見つけた持ち主は、私新婦の弟♪
その場でサンタクロースになってもらい「とっておきの衣装をプレゼントしたいから、一緒に来てほしい」という司会によるアフレコでお迎えに来てもらいました。

サンタが新婦をエスコート
サプライズだった弟は終始恥ずかしがっていましたが、「弟と手を繋いで歩きたい」という長年の願いを叶えられて姉は幸せいっぱいです。
ひとりになった新郎は?
新婦が中座してから少しの時間新郎はひとりになりますよね。ゲストから見てもなんとも言えない時間です。
新郎にとっては食事をすすめるチャンスではありますが、敢えて『なんとも言えない感』をなくすために動こう!と考え
新郎自らマイクを持ち、ゲストインタビューを行いました。
おめでたい場でさらなるおめでたい報告が聞けたり、新郎新婦を介した繋がりを広げるかのように、知らないゲストに対するメッセージを発信してくれたりと、かなり盛り上がっていました。
お色直しの様子を新郎が中継!?
そしていよいよ新郎もお色直しのため一旦会場からいなくなります。
ふたりの結婚式なのにふたりともいない時間ができてしまうので、「お色直しの様子を中継でスクリーンに映しますね~」と予告して中座。
カメラを受け取るところから、新婦を迎えに行く様子がスクリーンに…ですがこれは事前収録!
再入場を控えているにも関わらず、新婦が新郎を引っ張って向かった先にはふたりのアルバムが。その中の1枚の写真からふたりのこれまでの思い出ムービーが始まります。
〈中継風ムービー〉
後半になると、ふたりとゲストとの思い出に。歌詞がそのままゲストへのメッセージとして浮き上がり、最後の言葉が浮かぶと同時に走って新郎新婦入場!決めポーズ!!
最後のサビを全力で踊りました!!
同じ振り付けを踊るのではなく、シンクロさせつつも自分らしさを一番出せる振り付けを自身で考えました。

お色直しはエスニック♩
お色直し後の衣装はというと、カラードレスでも色打掛でもなく、自分で用意したワンピース♩
自分のダンスのルーツであるエスニックな雰囲気を出したいと、ヘアアクセサリーも自分で作りました。
新郎もタキシードではなく、バイカラーのパンツとワイドシャツにアクセントの蝶ネクタイ。古着やインポートのお店を廻って悩み抜いて決めたお気に入りです。
そして足元は、おそろいのスニーカー!自分たちらしいといえば、365日スニーカーなんです。
司会のスピーチ、そして…フラッシュモブ!
登場した新郎新婦が席につくと、司会であり友人のスピーチが始まります。
スピーチの最後に
「この気持ちをなんと呼ぶか、知っていますか?…世界はそれを、愛と呼ぶんだぜ」
シャーン!シャーン!ダカダカダン!!!
音楽とともに会場の四方からダンサーが登場!フラッシュモブの始まりです!
〈フラッシュモブ〉
バッチバチにかっこいいダンスを披露していたダンサーたちが、本当に何も知らないゲストたちを立たせ始め、振り付けをレクチャーし始めます。
最後には全員が立ち上がり、総勢100名がひとつの円になって踊るというムーヴメント!!

感動のフラッシュモブ
全て自分で演出して知っていたにも関わらず、その様は圧巻で、ただただ感動でした。
両親へ花束贈呈
ひとつになったゲストからの愛を目に見える形に
ここで新婦、私がマイクを握りゲストへの感謝を伝えます。
「今日までに大切なみなさんからもらったたくさんの愛を、ひとつの大きな目に見える形にして、一番大きな愛情を注いでくれた両親へ届けたいと思います」
すると各テーブルのゲストひとりが、開演前にゲストが一輪ずつ挿してくれた花たちを集めて中央へ届けてくれます。
そして集まった、ひとりひとりが届けてくれた花で大きな花束を作りました。
集めてもらうゲストには事前にお願いをしていました。
テーブルの中でも特に仲の深いゲストを選びました。

両親へ花束贈呈
花束を母へ。父には同じくテーブルの花から作ったブートニアを。
父がいない新郎は『新しいお父さん』である新婦の父に記念品を贈呈しました。
そして、大好きな家族、
「この幸せを途絶えさせず一緒にもっと幸せになろう」
というメッセージを込めて、ブーケを妹にプレゼントしました。

ブーケを妹へプレゼント
新郎新婦退場、そしてフィナーレ
新郎が最後の挨拶をし、大好きな音楽とともにふたりで退場です。
腕を組むことも堅苦しいお辞儀をすることもせず、両手を広げてみなさんに挨拶するという、まさにショーのフィナーレでした。

新郎新婦退場
退場後、エンディングムービーが始まります。
〈エンディングムービー〉
新婦手描きの絵本から始まります。
ふたりだけではなく、みんなで作り上げた披露宴『PRESENT』、そのメイキングを届けます。
手紙を書く様子、手紙を手に取る映像の直後、披露宴会場でゲスト全員に手紙が配られます。
一般的には、披露宴の最後に新婦が母への手紙を朗読しますが、感謝の気持ちを届けたい人は母だけではありません。
届けたい人に直接届いてほしいと思い、全員に手紙を書きました。

手紙
手紙を読み終わるころに、映像が切り替わり絵本のページがめくられます。そして手書きで『ありがとう。』の文字。
手紙にたっぷり思いを込めたので、敢えてお見送りはせず、そのまま余韻に浸ってもらうことにしました。
披露宴会場をあとにすると、ウェルカムスペースに来たときにはなかった絵本が置かれています。

ウェルカムスペース
結婚式当日の振り返りムービー
流れるように、ひとつのストーリーのように
披露宴の演出を考える際に意識したのは、前後のプログラムになんらかの繋がり・きっかけを与えることです。
司会の合図でプログラムが始まるのではなく、ゲストが会場に足を踏み入れたときから、あとにするまで、ひとつのストーリーの中に入っていくような感覚を生もうと思いました。
全ての時間に意味を持たせ、ただ待つ、ただ聞く、ただ見る時間をなくそうと努力しました。
〈当日まとめムービー〉
1からふたりで考え「◯秒から照明レベルを△に」「◯秒から照明レベルを△に」等々の指示を会場側に伝えるという、自分がプランナーになったかのような作業で、確かに大変ではありました。
だからこそできた、唯一無二の私たちだからできるPRESENTになりました。

お色直し高砂
「私もこんな結婚式がしたい!」
「愛の、夫婦のあり方について考えさせられた」
「ずっと楽しかった!泣いて笑って感情が溢れっぱなしだった」
「感謝と愛が溢れる結婚式で、こんなに『ありがとう』と思った結婚式はない」
などたくさんのメッセージをもらい、本当にやってよかったと思いました。
私たちふたりにとっても、ゲストにとっても、忘れられない時間になればいいなと思います。
自分たちの結婚式を振り返ってみた感想
意見のぶつかり合いやタスクが思うように進まないこともありましたが、生涯を一緒に歩むと決めたパートナーと壁を超えられてよかったと思います。
これからの生活でも、ぶつかっても最後には楽しんで、超えていけるという安心感が生まれました。
そしてなにより、自分たち主体で行ったからこそ、しっかり気持ちを込めて自分たちらしいものを準備することができました。
次はどんな楽しいことをしようか?
すでにふたりでワクワクしています。
人生をかけたこの時間は、これからの人生をも輝かせてくれるようです。

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